2015年5月6日水曜日

経営はロマンだ!

経営はロマンだ! 私の履歴書 (小倉昌男 著)


 父が「従業員愛すべし、組合叩くべし」と語るようになったことも印象深い。 もっとも、私自身は後継者となってから、組合は経営に欠かせない存在と感じるようになったのだが。



 入学式の日、希望に満ちて講堂に集まった八十人の生徒は、近沢道元校長の訓示を聞いて度肝を抜かれた。

 「今日から君たちを紳士として扱いますから、紳士に恥じない行動を取ってください」

 きっと「今日から中学生ですから、よく勉強して下さい」と言われるものと思っていた。 昨日までの悪童どもは思いがけない言葉にびっくりすると同時に、背筋を伸ばしたのである。



 マックス・ウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の講義にも感銘を受けた。 それまで需要と供給の関係で動くのが資本主義経済だと思っていたが、その基盤として倫理が重要だという。 しかも倫理と宗教は切り離せないものだと教えられ、強く印象に残った。

マックス・ウェーバー

ドイツの社会学者、経済学者

「人間としての自覚があるものにとって、情熱なしになりうる全ては、無価値である」

「政治とは、情熱と判断力の二つを駆使しながら、
硬い板に力を込めてじわじわと穴をくり抜いていく作業である」



 やる気があれば何でもできるのだと痛感した。 軍隊では嫌な思い出が多かったが、「何でもできないことはない。やればできる」と肝に銘じたことが大きな収穫だった。



 能率を上げろと発破をかけるだけではいけない。 そう考えて、あえて能率を第二にしたのだという。 なるほど、と感心した。 どこの会社でも安全第一とは書いてあるが、能率第二とは書いていない。 第二を示すことで、本当に安全が第一であることが分かる。 ~中略~

 何でも第一にする会社がよくあるが、それではいけない。 何が第一なのか、はっきりと優先順位を示す経営者にならなければ駄目だと痛感した。



 「経営は進むばかりが能ではない。 引くことも大事で、逆櫓戦術も考えなければいけない」

逆櫓 (さかろ)

船尾を先にして進めるように艪(ろ){人力によって舟艇の推進力を得る為の装備}
取り付けること。また、その艪。




2015年4月29日水曜日

プライドが高くて迷惑な人

プライドが高くて迷惑な人 (片田珠美 著)

幻想的願望充足

「~だったらいいのに」という自分の願望を投影した空想と現実とをごちゃ混ぜにして思い込んでいる



 うまくいってほしいという願望と、実際にうまくいっているという現実とは別物のはずなのに、一緒くたにしているので、現実を直視することができない 



他人の気持ちに配慮することができないのは、自分は「できる」と思いこんでおり、「できる人」に対する周囲の「妬み」こそ災いのもとだというふうに受け止めているからである


プライドのパターン

1、残業強制

2、気分屋

3、手柄横取り

4、賞賛要求

5、ドタキャン

6、遅刻・早退

7、メールで叱責

8、ルール無視

9、自己評価が高い

10、無断借用

11、面倒なことは避ける

12、他人に求めるクセに自分は与えない

13、毒舌

14、干渉


プライドを守るために「誇示」と「他責」を使う



万能感

幼児のように「自分はスゴイ。何でもできる」と思ってしまう感覚



マニック・ディフェンス(躁的防衛)

自分が落ち込んで鬱になることを防ぐために、わざとはしゃいだり、「自分はこんなに成功していいるんだ」とか「こんなに幸せなんだ」と誇示したりする



プライドの高い人に共通して認められるのは ~略~ 自分自身への過大評価である



「怒りは己に対する過大評価から生じる」

ルキウス・アンナエウス・セネカ



古代ローマ帝国の政治家、哲学者、詩人



「過去はもはや関係がなく、未来はまだ来ぬ」



「すべての残忍性は臆病より生ず」




自分の優位性を誇示するためもあって常に部下の意見を否定する

 部下に見くびられるのではないかと不安

 自分の地位が脅かされるのではないか不安

  ⇒自分の存在価値を強調しようとする